2026/4/22
こんにちは!
今回はもち子一家がバンクーバー、中でもバンクーバー北側エリアを留学先として選んだ最大の理由、アカデミーについて書いてみたいと思います。
どうしてこのシステムがもっと広く認知されないのかな?と不思議に思うほど、ニーズがある方にはどんぴしゃりの内容ですので、お子さんが該当する分野で上を目指して頑張りたい、けれど勉強とも両立して高校の卒業単位も欲しい、と考える方がいらしたらとても有意義な内容になっていると思います。ぜひぜひご一読ください。
アカデミーは個々の能力を高めることを一番に重視してくれるカナダらしいとてもユニークなシステムで、簡単に言ってしまうと、学校のスケジュールの中で普通の授業+専門トレーニングが両立できる仕組みです。
午前中に必須科目の授業を高校で受け、午後は各々の専門分野のトレーニングを受けるという、勉強と専門分野を両立したい子どもにとって時間的に無理がない、素晴らしいシステムです。
日本では、学校の部活はものにより時間的にもとてもハードで、習い事にしても帰宅後(あるいは帰宅もせず)夜ご飯を挟んで夜遅くまで習い事、という流れにならざるを得ません。私は常々、日本的な過密スケジュールは子どもに負担がかかり過ぎだと思っていたので、アカデミーの存在を初めて知った時には、我が家にとっては夢のような仕組みに思えました。
なお、最初にお断りしておきますと、結果的にもち子はアカデミーには参加できませんでした。ガーン。渡航前まで契約していた前のエージェントが大問題を起こし、状況打破にかなりの無駄な時間を費やされてしまった結果、希望していたアカデミーの応募締め切りが過ぎてしまったのです・・怒
他を探そうかとも考えましたが、学校のカウンセラーさんに相談したところ、学内でも多様なダンスクラスがあり、そこでも十分もち子の希望を満たせることがわかったので、最終的にはアカデミーに参加せずとも、勉強とダンスを両立するという本来の目的は達成できました。
そんなわけで今回は、具体的な体験談がお話しできず申し訳ないのですが、日本にはない本当に魅力的で素晴らしいシステムですので、その概要をぜひ多くの方に知っていただきたいと思います!
アカデミーの概要
先述した通り、アカデミーは一般的な高校のカリキュラムと並行して、個々が強みにしている、あるいは挑戦したい分野(主にスポーツ)の専門のトレーニングを学校の時間内に受けられるというシステムです。
具体的には、午前中に自分の学校で国語(つまり英語)数学、理科、社会、その他必須科目となるクラスを受け、ランチを挟んで午後から、それぞれの学校からそれぞれの指定された会場にバスで移動し(各学校にバスが迎えにきてくれる)、学校が終わる時間までトレーニングを受ける、そういう流れになります。おそらく分野によっては、学校の終了時刻を超えてエクストラでトレーニングが続くものもあると思われますので、気になるアカデミーがあればぜひチェックしてみてください。
単位の互換がどのようになっているかを理解するために、まず卒業必須単位数からみてみましょう。
BC州では高校卒業要件に最低80クレジットが必要で、52クレジットが必修科目、28クレジット以上が選択科目です。1科目あたり原則4クレジットなので、合計約20科目を履修するイメージですが、アカデミーを取ると、それぞれに代替として必修である体育か、選択科目のクレジットが付与されます。
そもそも必修科目の単位は何がどれだけ必要かというのが以下の表になります。
BC州の必修科目(52クレジット)の内訳
| 科目 | 必要クレジット | 日本での相当科目 |
|---|---|---|
| Language Arts | 12単位 | 国語・英語 |
| Social Studies | 8単位 | 社会・歴史 |
| Mathematics | 8単位 | 数学 |
| Science | 8単位 | 理科 |
| PE(PHE) | 8単位 | 保健・体育 |
| Arts / Applied Design | 4単位 | 芸術・技術 |
| Career Life Education | 4単位 | キャリア教育 |
余談ですが、必須以外に、学校によってそれぞれ特色ある多種多様な選択科目が沢山ありますので、自分の興味や大学につなげたいような科目がわかっているお子さんは、それを元に学校を選ばれるととても良いかと思います!日本ではまずない科目ばかりですので、シラバスを見ているだけでも「え〜どれにするー!?」と親もワクワクしてしまう、そんなラインナップです。
さて、上記の必須科目の中でアカデミーの単位として認定されるのは、あくまでも私の知る限りでは、と前置きしておきますが、ほとんど体育の単位になると思います。
多くが体育系のアカデミーだからです。
それ以外のアカデミーは芸術系やデジタル系になるので、そちらは選択科目の中のどれかと代替されるようです。
申請に必要になるもの
教育委員会のサイトですと、申請には経験値が不問のものが多いように書いてありますが、これもアカデミーによると思います。
特にウエストバンクーバー学区のアカデミーなどは、専門性が非常に高く、結果的に集まる生徒も非常に優秀な学生が多いようです。また、バスケットボールやサッカーなどは強豪で、卒業生の中にはNCAA(アメリカの大学バスケットボールリーグ)に行った生徒さんもいるそうです。
特に人気のスポーツアカデミーの場合は上位チームに入る時はセレクションがあるそうですし、参考までにもち子の場合には、経験値と今現在のトレーニング内容、日々のトレーニングに充てている時間、日本の習い事の先生からの推薦書などの提出が求められていました。ただし、これも毎年変わる可能性が高いので、アカデミーをお考えの方は、しつこいようですがまず教育委員会サイトをチェックしてくださいね!
申請は、教育委員会のサイトから申請書をダウンロードし、必要事項を記入して提出します。その後セレクションがあればお知らせが来て、合否がわかります。あるいは、申請時にアカデミーが定員でいっぱいだからごめんなさいね、と知らされる場合もあります。それでも希望する場合は翌年にまた再チャレンジ、ということになります。
重要な点が、アカデミーは高校の学費の他にそれぞれのアカデミーが定めた費用を別途支払う必要があるということです。言うなれば習い事を追加でやるようなイメージで、コーチや先生は学外の専門家でありプロですので、そこには当然ながら費用が発生します。
特に装備や会場にお金がかかるようなスポーツ、中でもアイスホッケーなどは結構高額になるので、ぜひ次の項目で詳細な表をご覧ください。
アカデミーの費用など
| アカデミー | 拠点校 | 費用/年 | 取得単位 | 経験 |
|---|---|---|---|---|
| ダンス | Windsor Secondary | $1,500 | PE(体育) | 不問 |
| ホッケー | Windsor Secondary | 要問合せ | PE | スケート 基礎推奨 |
| サッカー | Windsor Secondary | $1,900 | PE | 不問 |
| バスケット | 複数校 | 要問合せ | PE | トライアウト あり |
| バレーボール | 複数校 | 要問合せ | PE | 不問 |
| フィールド ホッケー | 複数校 | $2,700 | PE | 不問 |
| デジタル メディア | Argyle Secondary | $1,575 | 技術・芸術系 選択単位 | 不問 |
| デジタル メディアLite | Argyle Secondary | $1,312 | 技術・芸術系 選択単位 | 不問 |
| Artists for Kids | 専用スタジオ | $525 | 芸術系選択単位 | 不問 |
例としてノースバンクーバー学区の2025/2026のアカデミーの費用と互換単位、応募要件を調べてみました。やはりホッケー系など競技会場に費用が嵩むようなものは、かなりの高額ですね!毎日グラウンドやリンクを占拠してやるとなると、やはり相当なコストなのでしょう。
学費と同等もしくはそれ以上にかかることを考慮すると、希望する生徒のレベルが相応にあって、将来に繋げたいという意欲と経歴がある生徒が集まるのもうなづけます。
エリアの特色がある
アカデミーと言っても、そこは学区によって様々な特色があるようです。カナダという国の特徴でしょうが、やはり一番多いのはスポーツ系のアカデミーで、アイスホッケーなどのウィンタースポーツ系、そして人気のサッカーやバスケットボール。面白いものではフェンシングなどもありました。
一方アカデミックなものはそれほど多くはないのですが、デジタル技術関連、ロボティクスなど。ロボティクスはウェストバンクーバー学区にありますが、ここは州大会や全国大会にも出るような強豪だそうです。
それぞれのエリアで提供している分野とレベルが違うので、アカデミーをお考えの方は学校を考える際にそれらを念頭に調べられると良いかと思います。
最後に少し古い地元のニュース記事(2019)ですが、イメージが伝わるかと思いますのでシェアしておきます。
特にこんな内容が書かれていました。
“This year there are just under 600 students enrolled in 11 specialty academies in North Vancouver, while approximately 500 students are enrolled in 15 academies in West Vancouver.(中略)
Basketball is one of the most popular academies in North Vancouver, with more than 100 students registered. Soccer and volleyball academies both have more than 70 students registered as well.
Registration for academies has grown by about 100 students in North Vancouver in the past three years.
Academy programs are also attracting the interest of international students, said Michael Kee, district principal in North Vancouver, with 33 international students currently registered”
この記事を読むまで全体としてどのくらいの人数がアカデミーにいるのか知りませんでしたが、2019年時点でそれぞれの学区で500人から600人が参加しているようですね!結構多いことにびっくりしました。確かに人気のアカデミーはすぐに席が埋まってしまいそうです。
最後に書いてあるように、留学生も結構入ってます。これは19年時点ということを踏まえると、現在はひょっとしたらもっと多いかもしれませんね!
いかがでしたでしょうか。
日本の大学受験までの流れとはだいぶ異なる、カナダの高校の柔軟さ、多様さが本当によく現れている教育システムですよね。
今現在留学を考えていて、学校の勉強以外に打ち込んでいる何かがあるお子さん、親御さんがいらしたら、こういう受け皿もあるんだねとワクワクしていただけたら、私もとても嬉しいです!

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